2021年7月2日 「じめじめ」

 今日は朝4時半に目が覚めた。不思議と気持ちよく目が開いたので良く寝たということだろう。しかしそれにしても早すぎるので二度寝し、床を出たのが8時半だった。毎朝のようにバナナパンケーキを食べ、今日はコーヒーではなく昨晩と同じレモンバーム&カモミールのハーブティーを飲んだ。

 最近、湿度は常に70%を越している。今日は80%近くをキープしている。洗濯物が乾きにくいことと肌感覚で鬱陶しい以外には大したことはない。私が最も気にしているのは、ここの夏は一体どれくらい暑いのかということである。なんせエアコンを付けていない。 

 雨続きで外に出る気がしない。午前中は家計の管理をちまちまやってると、玄関が開閉する音を聞いた。やる気がないと言っていた妻が急に思い立って庭の手入れを始めた。15分ほど後に参加し、夢中で丁寧に草を抜いていった。当たり前だが、表面上の氷山の一角で、下にその何倍もの根が張っている。スコップで大きめに掘って同時に抜くと、根が抱きかかえている土の塊が出てくる。これを始めはバンバンと叩いて崩し、最後は根が切れないように丁寧に土を落としていく。それを永遠に繰り返す。

 そうこうしていると前の畑で作業していたおばあさんが話しかけてきた。この家の前住人は茄子を育てていたようだ。しかしよく鹿に食べられたとか。鹿ですか!?と驚くと、このあたり一帯の畑の周りにある電気線は、そのためだという。どうやら夜に出没するらしい。これは非常にいい情報を聞いた。一度去ったおばあさんはまた戻ってきて、育てた獅子唐ときゅうりを持ってきてくれた。なんだか絵に描いたような光景で嬉しくなった。

 今日手入れした場所は無数のアリが土から出てきた。どうやらアリの巣を破壊してしまったらしい。土を耕すと同時に必ずそこにハエがたかる。生ごみにたかるのと同じように、ハエの好きななにかしらのものが土の中にあるのだろう。また2、3cmの石が大量に土に交じっているので、「土ふるい」も欲しくなる。菜園をするのに大量の石が混じっているのは良くないだろう。

 草抜きの間に唯一そこに小さな木を発見した。なんの木かはわからない。かわいいので根っこから抜いて鉢植えに移そうとしたが、あまりにも根が太くてブチっと折ってしまった。育つかはわからないが一先ずプランターに植えてみた。ふと見ると私の最も好きな生き物であるアマガエルが小さな切り株の上でくつろいでいるではないか。天気が良ければ何時間でも見ていられそうだ。

よくみると手前の木に手をかけていて、なんだかかっこつけたポーズだった。

 昼食後は出かける予定をしていたがなんだか二人とも気分が乗らず、妻は寝っぱなしで私は音楽を聴きながらキッチン回りの掃除と整理整頓をした。関係ないことだが、「市指定ゴミ袋」は30枚入りでプラスチック用が500円、燃えるゴミ用がなんと800円もする。どこ街でも思うことだが、これも苦肉の税金徴収策なのか。唯一、横浜に住んでいたころは市も大きくてゴミ処理レベルが高いおかげでずいぶんと粗雑にゴミ出しできたことを思い出す。

 また、今日は食材の買い出しに行ったときに妻が自分の足に「マダニ」が付いているのを発見した。こいつは放置しておくと厄介なやつである。熊蜂、マムシ、ムカデ、マダニ・・・やれやれ気を付けなければならない相手が多いが、考えてみると前の家にもそのほとんどがいた。数が増えただけである。

 そこで「危ない虫に囲まれている劣等感」よりも、「危ない虫に慣れている優越感」の方が勝ってしまうのが私のへそ曲がりな性格である。まあそれも大災害で都市が崩壊してしまった場合、現実と化すわけだが。

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