2023年5月11日 8時05分
浴室の改装から4ヶ月が経ちました。際立った問題はほとんどなく使えているので一安心です。そんなことよりも1月からスタートした2階の寝室スペースの改装が予想をはるかに上回った時間が掛かっています。着工後すでに4ヶ月が過ぎてしまいました。進度と言えば、今現在6割程度といったとことでしょうか。

その最たる原因は、気まぐれでぶち抜いた天井だったのです。当時としては悪くない吸音タイプの天井材が張ってあったのですが、クローゼットスペースを破壊して部屋のスペースを広げる際にどうしてもその分の天井部は欠落してしまいます。全く同じ天井材は今では手に入りませんので、どうせだったら上部に開放感を持たせるためにも抜いてしまえ!と進路変更したのです。開けてみるとご覧の通り立派な梁が渡してありました。
40年と言えば僕よりも年寄りの家です。天井をぶち抜き、その上に敷き詰められた断熱材を掃除機で清掃なんかしていると、自分が生まれる前から誰にも見られることなくここでこの日までお役目を果たし続けてきたのかと思うと、不思議な気持ちになります。その断熱材は今のそれのようなナイロンで包まれているタイプではなく、紙に包まれたものです。

捨てるのはもったいないので、閉じるつもりだった不要な窓の断熱に活用しました。出っ張っている部分の窓枠は壁と面一に調整して、パテを縫り、シーラーを塗り、最終的には全ての壁と天井に漆喰塗りしていきます。
開けた天井内の木材は40年分の塵と汚れで真っ黒だったので、ブロアーで飛ばせる分は飛ばし、木材表面はグラインダーに60番のサンダーを取り付けて地道に削っていきます。ただ梁に関してはなにぶん湾曲しているので、普通の電動カンナではカンナがけできません。そこでメルカリで手に入れたのが

日立製の曲面カンナ。見かけは汚いですが、これでも5,000円ほど。昨日に問題は無く、1時間ほどメンテナンスしてやればピカピカによみがえります。これでギュンギュンという音を立てながら汗だくになってようやく梁が一皮むけました。

天井部に見えている濃い色が元々の色で、一皮むいた梁や柱は明るい色になっているのがわかります。これらに後はニスをぬるなり、木目の出る塗装を施す予定ですが、それは仕上げ段階の話です。天井部に張り付けられているポリカットの断熱材は、なんとちょうどその必要段階になった時にジモティで無料で引取希望者の方がいらっしゃったので、即座に頂きに参上しました。こんなものが買えば1万円するのです。
現段階ではこの断熱材の上に9.5mmの石膏ボードを張り付ける作業の真っ最中です。12.5mmに比べて軽いとはいえ、910×1820mmをそのまま一人で、しかも不安定な脚立によろよろと足を掛けながらでは、かなりの確率で落っこちて大惨事になることは容易に想定できます。なので3分割ほどしてから順番に張っていきます。分割してできる多くの隙間は漆喰を塗る段階でかなり見えなくすることができます。本当であれば2人がかりで大きな台にのって一枚そのまま張り付けたほうが、隙間ができないのでひび割れなどに対する耐久度は格段に上がることでしょう。
教室から始まり、キッチン、リビング、浴室と進めていく中でそのつど必要な工具を追加していきましたが、今回必然的に必要になったのは高い屋根裏部を触る為の脚立です。

脚立って案外値段も安くなく、一度買ったら売ったりあげたりすることがないので、必要になったらホームセンターに走る他ありません。この高さの脚立で、はしごにすれば2倍の高さまでアクセスできるので、これ一台あればもう買い足す必要はないでしょう。この高さでも一番上から悪い体制で落ちれば、一生を棒に振る(もしくはその時点で終わる)ことだってありえます。この脚立で作業するときは毎秒そんなことを想像しながらやっています。
他にも買い足した工具は多く、ここに紹介しきれないのでまたの機会に。ともあれ天井の作業はここまで時間が掛かるということを身体で実感しているこの2,3ヶ月です。高さもそうですが、なんといってもやっかいなのは「粉塵」です。マスクは必着ですし、体にはまとわりつくし、集塵機は根詰まりするし。石膏ボードを張り終えた後の漆喰塗も天井の範囲も加わり、えらく長い道のりになりそうです。